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88話 二脚目の椅子

ผู้เขียน: 八月 猫
last update วันที่เผยแพร่: 2026-08-12 09:00:39

 午後、家具の配送が来た。

 インターホンが鳴り、私は慌てて玄関へ向かった。

 まだ段ボールの多い部屋に、業者の人たちがテーブルと椅子を運び込む。

 小さな丸いテーブル。

 明るい木の色の椅子が二脚。

 店で見た時より、部屋に入ると少し大きく見えた。

「こちらで組み立てますね」

「お願いします」

 私は壁際で見ていた。

 手際よく脚が取りつけられ、テーブルが床に置かれる。

 椅子も一脚ずつ並ぶ。

 それだけで、部屋の空気が変わった。

 昨日まで段ボールを机代わりにしていた場所に、ちゃんと座る場所ができる。

 ご飯を食べる場所。

 本を読む場所。

 誰かと話す場所。

 暮らしの中心みたいなものが、ぽんと部屋の中に置かれた気がした。

「位置、こちらで大丈夫ですか?」

「あ、少しだけ窓側に」

「このくらいですか?」

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